シン チェリン監督『PEAK END』を観ました。二回観ました。
一回目は封切り日の2026-06-13、イメージフォーラムでの夜の回、シン チェリン(監督、主演)、伊丹そら(主演)、犬童一心(ゲスト)のトークショー付きの回に行きました。
まず、せりふのリアルさがやばかった。本当に普段しているような会話、脱線とか、途中で言い辞めるとか、意味の無い呟きとか、本当に普段しているような会話(二回目言っちゃう)になっていました。サイトの説明だけ読んで劇映画と思って観始めて、実際劇映画つまりフィクションではあるのだけど、「このせりふ回しは、書こうと思ったら書けないやつじゃない?」と思いながら観ていました。そして実際、多分書いていない。トークショーを聞くと、シチュエーションだけ(フィクションなので)設定して、そこで話されることは任せる、そういう風になっていたみたいで、フィクションなのに書かれていないせりふ回しになっていたわけです。すごかった。
そして伊丹そらの魅力。これもトークショーからで、「伊丹そらを撮りたい」と始まった企画らしいのだけど、実際凄く魅力的に撮れていました。「俳優・伊丹そら」というわけではなく(多分俳優ではない筈)、伊丹そら自身の魅力で。特に好きなのはシン チェリン(リン)と二人でやった展覧会の場面。互いに相手の撮った写真の裏に言葉を書いて、それを見せる展覧会で、展示された物を見ながらそらがリンに「文字見てから写真見てる? 写真見てから文字見てる?」と聞くところ。「先に文字を見る? 写真?」みたいに言わず物を物のまま話していて、こういう感じが全然散りばめられています。「先」みたいな目に見えない物を言わない魅力、分かりますよね。
ずっとポジティブなのもよかった。またまたトークショーから、「ちょっとギスギスするところも入れた方が……」みたいなことも言われたらしいのですが全然! いらないと思う! 結局そうはせずにずっと肯定的な場面で繋がれていました。ポジティブ -> ネガティブ → ポジティブってやって「ドラマチック」に興味を引くのでなくて、そういう山谷無しでずっとポジティブ。それで二時間全く飽きない。
あんまり面白くて、サインを貰った時に「また観に来ます」なんて監督に言ったのだけど、一週間後の2026-06-20、本当に観に行きました。トークショーが保坂和志だったから、そもそもこの映画を観ようと思ったのは保坂和志がツイートしていたからなのですよね、それはもう行くしか無い。
こういう映画増えてほしいです、勿論シン チェリン監督の次回作にも期待。
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